鼻の手術 体験レポート!  旦那さんが慢性副鼻腔炎・鼻中隔湾曲症の手術を受けました

衛生士の中土井です。突然ですが、わたしの夫はかなり重度の慢性鼻炎持ちです。
左の鼻は通っていないのが当たり前。ひどい時期はあるけど良い時期はなし。
数ヶ月に1度はかなり悪化し体調を崩す…といった状況でした。
鼻呼吸の大切さを患者さんに伝える立場として、「患者さんもそうだけど、すごく該当する人が身近にい
るんだよな…」と実はずっと気になっていました。鼻から空気を吸えるようになって快適に過ごしてほし
い!という思いを力説し、ついに鼻の手術を受けることになった旦那さんの体験レポートを共有します!
今回は、実際どういった流れで?といったスケジュールや、手術を受けた体感などのリアルな様子をお伝
えします!

まずは鼻の専門クリニックへ受診→検査

私たちは今回、日本矯正歯科学会などでも講演されていた黄川田 徹先生の病院である”鼻のクリニック
東京”をまず受診しました。ここは鼻の手術治療専門のクリニックです。ここでまず検査を受け、鼻が
いまどういった状態なのか、手術が必要な状況なのかどうか診断してもらうことになりました。

初診からの流れ

初診:問診、内視鏡、CT撮影。現在の状態をみてもらう

鼻洗浄+点鼻薬(内服薬) 初診から1ヶ月継続

1ヶ月後、効果測定:鼻洗浄・点鼻薬や内服治療の効果を判断
◎効果あり→症状に応じて内服・点鼻薬を使用
×効果なし→手術を行うことになった場合には、術式の決定・既往歴の確認・手術予約を行う

初診では検査をしてもらった上で、いまの鼻の状態を説明していただきました。
通っていない自覚のあった左鼻の粘膜が肥厚していること、さらに鼻中隔(鼻の中を左右に分けている壁)の湾曲がかなり重度であること、それが粘膜の腫れと合わさり余計に鼻閉に繋がっているのだそう。

鼻洗浄(鼻うがい)と点鼻薬、内服薬を利用して1ヶ月後に再診断を行うことになりました。鼻うがいはもともと持っていたサイナスリンスを使用しました。結果としては一時的には少し楽なようでしたが、大きく変化は出ず、術適応という判断になりました!

次のステップとしては、手術をどこで受けるかの決定です。鼻のクリニックでは日帰り手術での対応をしていただけるので、それも魅力の1つなのですが、今回手術の内容から日程が2日必要。かつ各日程~1週間仕事はおやすみしてください、とのことだったので、1週間×2回の休みを取ることが難しく、ここから総合病院に移り、入院して手術を受けることに決定しました。診断書を出してもらい、それを持って病院に受診しました。総合病院にて再度検査を行い、手術日が決定。実際に入院、手術に進んでいきます!

今回行う手術 内視鏡下 副鼻腔根本術/鼻中隔矯正手術

内容 ・全身麻酔の上、鼻腔に内視鏡を挿入して病変の骨壁、粘膜などを切除し副鼻腔の清掃を行う
・左鼻中隔粘膜を切開し、粘膜と鼻中隔軟骨、骨の間をはがし、鼻中隔軟骨・骨を必要な範囲で切除
・肥厚した下鼻甲介粘膜を必要な範囲で切除

そして手術!入院初日~手術/退院まで

入院初日:お昼頃入院/入院手続き/採血/麻酔の説明/
歯のクリーニング(手術後の肺炎予防・手術部位への感染予防等のため)
手術日:朝食なし・10時以降飲水制限。12時から手術。手術時間は約4-5時間。
全身麻酔から目覚めた後は体がだるく、夜ようやく携帯で連絡ができた。
術後は鼻にガーゼがギュウギュウに入っている状態。倦怠感が強く、そのまま就寝。

手術翌日:倦怠感が続いているが、鼻の痛みはなし。話しづらくぼーっとした感じ。
鼻の奥のガーゼは入れたまま、手前の綿球のみ定期的に自分で交換する。
朝食は重湯で、昼食・夕食は3分粥とスープやトロミのあるおかず。

その後
退院まで:術後2-3日あたりから体力がだいぶ回復。3-4日目は体力を持て余して眠れないくらい。
鼻の奥のガーゼは術後3日目にとれた。やや腫れているが気にならない程度。
手前の綿球は、鼻が乾燥すると良くないため自分で変えながら継続。
(この綿球がずっと入っているのでこの時点では鼻が通るようになったかはまだ不明)
食事は術後2日目が5分~全粥。3日目の昼から通常の食事に戻る。
手術後5日目 退院 鼻は触るとやや痛みがある程度。やや腫れあるが目立たない。
費用は約15万円でした。

退院翌日はお休みをとっていたので、翌々日から仕事に復帰しましたが、体調的にも全く問題なかった
ようです!退院後は鼻うがいと綿球の交換は継続し、1週間後に抜糸で再度病院受診しました。
腫れはもともとあまり気になりませんでしたが、1週間経つと全く気付かないくらいでした。
綿球は退院から1週間後で終了。鼻うがいはその後も継続しています!良い習慣がつきました◎

*自分で体感する変化

・左の鼻が全く通っていなかったのが、退院時点で既に少し鼻の通りを感じるようになっていた!
まだ右と比較すると半分くらいの通りだが、手術前は全く通っていなかったので大きな変化!
・日常生活の中で、今まで感じなかった匂いを感じるようになった!
・日常的に鼻をかむ回数が今までの半分以下になった!
・声の出しやすさを感じる。今まで封鎖されていた部分が開放されてこもらない感じ!

手術前後のレントゲンはこちらです。
術前のレントゲンは、鼻の真ん中の鼻中隔が大きく湾曲して
おり、鼻のあたりが曇っているのが分かります。
鼻詰まりがある状態だと、このようにレントゲンも曇って写
ります。鼻中隔の手術をしたことにより、強く曲がっていた
部分がなだらかになりました。(これは実際に顔貌を見た時
にも変化が分かります)術後のレントゲンでは曇っていた部
分が以前よりクリアになっています。
ただ長年鼻を使ってきておらず、鼻呼吸の習慣がないので、
まだ日常的には鼻が使えていない様子があります。
機能として鼻が使えるようになっても、それだけではすぐ鼻呼吸できるようになるわけではないというのを実感しました。今後は鼻呼吸トレーニングを行いながら経過を見ていこうと思います!