外科矯正
大人と子どもの矯正歯科治療法の違い
顔面の骨格が、完ぺきにバランスがとれてると言う人はほとんどいません。 若干のズレというのは、だれしもが持っています。子供の時期に矯正治療を行う場合、成長発育をコントロールすることにより、骨格バランスを改善することができます。しかし成長期を過ぎてしまうと骨格的なズレが大きい場合、歯ならびの矯正治療だけでは咬み合わせの改善が難しい場合があります。この場合、骨格のズレを改善するためには、外科矯正治療が適応となります。
治療の流れ
診断
当院でレントゲンなどの資料からコンピューターシュミレーションを用いて、手術後の横顔のおおよその予測を行ないます。
術前矯正治療
治療計画に従い矯正治療を開始します。約1〜1.5年かけて歯を移動させます。
手術前診断
手術方法と咬み合わせの最終確認を行ないます。
入院
手術の1〜5日前に入院します。
手術
手術は口の中から全身麻酔下で行われ行われ、顔に傷は残りません。
退院
手術後1〜2週間ほどで退院となります。手術後しばらくは口が動かしにくくなります。
術後矯正治療
咬み合わせを仕上げる矯正治療を、約半年〜1年ほど行ないます。
手術方法
手術には色々な方法があります。代表的な手術の方法は次のようなものです。
手術によって移動させた骨を固定するために、チタン製のミニプレートとスクリューを用います。チタンは生体親和性に優れておりアレルギーは無いと言われていますが、手術後6〜12ヶ月後に除去するのが一般的です。その際に追加の手術(D.オトガイ形成術など)を合わせて行なうこともできます。
《外科矯正治療は健康保険が適応されます》
通常の矯正治療は自費診療となり、保険では出来ません。ですが、唇顎口蓋裂などの先天性疾患や外科矯正治療の場合には、認定医療機関でのみ矯正治療を保険で行なうことが出来ます。もちろん口腔外科で行なう外科矯正手術も、保険適応です。以前は大学病院などの入院設備を持つ、ごく限られた医療機関でしか 保険診療は認められていませんでした。しかし平成9年より矯正専門医院など外科矯正の実績のある医院には、認定制で保険診療を行なうことが出来るようになりました。
福増矯正歯科も平成10年に認可を受けています。認定医院の数は横浜市でも40医院程度と少なく、医療広告には色々な規制があるため一般にはあまり知られていません。そのため治療をあきらめている人も多いようです。
咬み合わせの改善は口元を美しくバランスよく整えるだけでなく、しっかりと良く咬める歯並びを作ることで、食べやすくなったり発音がはっきりしたりと、健康や生活の質を高めることができます。ぜひアゴのずれに悩んでいる人がいたら教えてあげて下さい。