日本口腔筋機能療法(MFT)学会 で発表してきました!

10月11日に日本口腔筋機能療法(MFT)学会で『耳鼻科での外科処置が口腔機能に与える変化についてのアンケート調査』というポスター展示発表を行ってきました。

口呼吸は歯並びが悪くなる大きな要因なのですが、その口呼吸の原因として耳鼻科疾患があります。耳鼻科疾患の中でも扁桃腺肥大やアデノイド肥大による気道狭窄は小児の睡眠時無呼吸症を引き起こし、高次脳機能障害や顎顔面の成長障害、身体や心臓へも負荷や発育障害などの悪影響が出るそうです。

矯正診断で撮るレントゲンではこの扁桃腺肥大やアデノイド肥大を見つけることができるため、睡眠時無呼吸を疑い耳鼻科への診査依頼を出すことが多々あります。

近年、鼻呼吸の不調のある患者さんが多くなり、耳鼻科で重度と診断され、扁桃線摘出やアデノイド切除といった手術を受けた患者さんも増えてきました。手術を受けた患者さんと保護者の方に感想を伺ったところ、「呼吸が楽になりよく眠れるようになった」「手術は大変だったけど、やってよかった」という感想をいただくことが多かったので、手術によるQOLの変化や機能訓練(MFT)への影響について、患者さんと担当衛生士にアンケート調査を行い、その結果を学会発表させていただきました。

調査結果としては、手術により呼吸や睡眠が改善され患者さんのQOLは向上した。しかし、機能訓練への影響としては鼻呼吸はしやすくなったものの、意識しなければ口唇閉鎖ができず、舌のポジションも手術しただけでは変化はないということがわかりました。この結果を踏まえ、手術後には正しい機能の獲得のため、より積極的に機能訓練を行っていきたいと考えています。