お口のエイジングケアを始めましょう!
私もAround40 そろそろエイジングケアが必要な年になってきました。皆さんも顔やBody については、エイジングケアに気を使っている方は多いと思います。でもお口のエイジングケアについてはどうでしょうか?あまり気にしていない方が、ほとんどではないでしょうか?でもお口の健康にも年なりのケアをしてあげないと、衰えは以外と早く来てしまいます。歯並びや歯の健康は、顔貌や生活の質を維持する上で重要な要素です。年をとっても美しく健康でいるためには、若いうちからのケアが大切!今回は40 代から急激に変化する、女性のお口の健康について特集してみました。
日本人女性の平均寿命86 歳(2007 年)は23 年連続世界第1位で、男性の79 歳(世界2 位)よりも7 歳も長く、このことは更年期以降の女性の健康を大きな課題として考えなければならないことを示しています。また近年話題になっている、メタボリック症候群や生活習慣病も、男性と女性では病気のなりやすさや症状に差があり、特に薬物の代謝機能では大きく異なります。たとえば思春期の喫煙による肺の成長阻害は女性のみにあらわれ、ニコチンに対する依存性は女性のほうが強い傾向にあるのです。
そのような男女の違いは口腔の健康にもさまざまな形で反映します。口腔の健康はただ単に歯科だけの問題ではなく、全身の様々な臓器の健康とも密接なかかわりを持っています。
歯科の主な病気はむし歯と歯周病で、歯の喪失の90%はこれらの原因による物ですが、その背景には食事や間食、喫煙、飲酒、ストレスなどの生活習慣や、さまざまな全身疾患とその治療に用いられる各種薬剤の副作用などによる直接的、間接的な影響のあることも見逃すことは出来ません。
そして女性にはこの他に、生涯におけるホルモンの変化という大きな問題が、口腔および全身の健康に影響を与えています。
女性ホルモン(エストロゲン)の分泌は40 代から急減していきますが、このホルモンは骨量と骨密度を保持するのに大切な役割を果たしています。そのためこのホルモンの分泌が減少すると骨粗鬆症を起しやすくなります。
歯周病は歯を支える歯槽骨が退縮していく病気です。骨粗鬆症のある人では歯槽骨量も減少しているため、歯周病の進行も速くなってしまいます。
女性ホルモンの減少による更年期障害(40〜55 歳頃)では口腔内にもさまざまな症状が現れます。歯肉に痛みが走ったり、灼熱感をもったり、味覚の異常が起こったりします。また、唾液の分泌が著しく減少する口腔乾燥症(ドライマウス)を訴える女性もこの頃から多くなってきます。
唾液が少なくなって口の中が乾くと、むし歯や歯周病を引き起こす細菌の活動が活発になり、むし歯や歯周病が進行したり、口臭の原因にもなります。アメリカでは口腔乾燥症のため10 人の成人のうち3 人が歯を失っているという調査もあるほどです。
日本歯科医師会では80 歳になっても20 本以上歯を保持しようと言う、8020 運動を推進しています。これは20 本以上自分の歯があれば、ほとんどの食物をおいしく食べることができ、その結果、生涯を通じての健康づくりにつながると言うことがその趣旨です。しかし現状は80 歳の平均現在歯数は7.5 本と、遠く及ばないのが実情です。でもこれは、達成できない目標ではありません。予防歯科の先進国スウェーデンで、75 歳で平均19.5本(H12 年)というデーターがあります。スウェーデンでは3 歳から19 歳までの16 年間、歯科定期健診が義務づけられています。定期健診では、歯科医師による健診と歯科衛生士による正しいホームケア指導を毎年繰り返し受けています。75 歳で19.5 本というデーターは、歯科定期健診の習慣が成人になってからも、生涯を通じて歯を管理するという認識に、つながった結果だと思われます。
口腔が健康で食物をおいしく食べることができるということは、一見あたり前の事のように思えますが、生涯を通して口腔の健康を維持していくことは、なかなか難しいことです。健康を維持し、美しくいるためにも、かかりつけ歯科医院で定期健診を受け、担当歯科衛生士から、個人の口の状態や身体および生活環境を考慮したホームケア指導、および自分で管理しきれない部分のプロフェッショナルケアなどのメンテナンスを、定期的に受け続けることが大切です。
「エイジングケア」は超高齢社会に必須のものです。福増矯正歯科は、歯科という面からそれを支え、患者さまの生活の質(Quality Of Life)を向上させていきたいと考えています。エイジングケア部門の開設は「美しく、健康的に年を重ねる」事を目的として、「華齢」を推進し、毎日のケアやライフスタイルまで、幅広く情報を提供していきたいと考えています。