ペットと人との口の中の違い
こんにちは受付の加藤です。皆さんはどんなペットを飼っていますか。私はラブラドールという犬種の犬を飼ってます。そこで、今回の特集はペットのお口の中について調べてみました。皆さんはペットの口の中をのぞいてみたことがありますか?毎日一緒にいても、「口の中までは知らない」という方が多いのでは?ぜひのぞいてみてください!!歯は何本あるのかな?ヒトとどんな違いがあるのかな?
地球上の生物には大きく分けて動物と植物の二種類があり、動物はおよそ105万種類、植物は30万種類にもなるそうです。その中の脊椎動物(セキツイドウブツ)には原則として歯があります。鳥類とカメなどのごく一部の生物を除いて、骨を持つ動物には歯があるのです。魚類・イモリなどの両生類・トカゲやワニなどの爬虫類・イヌやネコ、そしてヒトなどの哺乳類がそうです。また、歯の形は食べものの種類と関係が深く、肉を食べる肉食動物、草を食べる草食動物、両方食べる雑食動物がいます。
『肉食動物』(ライオン、オオカミ、ネコなど)は、獲物をとらえ、肉を裂いたり、骨をかみ砕いたりするために、とくに犬歯が発達し、するどくとがった歯をしています。また、臼歯(奥歯)は、ハサミのようになっていて、肉を食いちぎったら、あまり噛まずに飲みこみます。
『草食動物』(ウシ、ウマ、シカなど)は、草をかみ切る門歯(前歯)や、草や果物をすりつぶすための臼歯が発達しています。臼歯は植物繊維をすりつぶすため「うす」のようになっています。犬歯はあまり発達していません。草は消化しにくいので、”反すう”といって、一度食べた物をもう一度咬みかえす動物もいます。
雑食動物』(ヒト、サル、クマなど)は、どの歯も平均的に発達しています。雑食動物の歯には、肉食動物と草食動物の両方の特徴があります。前歯は食べものをかみ切り、臼歯は「うす」のように食べものをすりつぶす働きをします。
ネコの口の中
『舌の特徴』
ネコになめられたことのある人はわかると思うのですが、なめられるとザラザラしていますよね。ネコの舌にはやすりのように、ザラザラした突起がたくさんあります。それは、獲物の骨に、まだお肉がついていても、釘のような歯では取れないので、骨についたお肉をそぎとれるようにザラザラがあるのです。
『ネコはむし歯にならない?』
ネコにはむし歯はまず発生しません。これは、唾液の性状と歯の形態がむし歯を作らないように関与しているからです。歯の表面のエナメル質は、pH が5.5 以下の酸性になると溶けだしてむし歯になります。普段、ヒトの唾液のpH は6.8 でほぼ中性ですが、甘い物を食べると、むし歯菌の働きでpH5.0 くらいの酸ができて歯を溶かします。ネコやイヌの唾液のpH はともに8.3 くらいのアルカリ性で、たとえ砂糖で酸が作ら
れても中和してしまい、むし歯には至らないのです。
また、ネコの歯は隙間だらけでほぼ全てが釘のようにとがっています。こういう隙間だらけの単純な形の歯では、まず食べ物のカスは挟まらないですね!それに、ネコの歯は人間はおろかイヌに比べてもむし歯になりにくい構造なのです。
しかし、人間に飼われて柔らかい物ばかり食べている飼いネコは、どうしても歯に食べカスが残り『歯石』が溜まってしまいます。すると、むし歯にはならないネコですが、歯の周りに食べカスが溜まって歯石ができることで、細菌が繁殖し、やがて歯が抜けてしまいます。ネコの場合は、ドライフードや煮干しなどの硬いものを食べさせる事で、歯を磨くのと同じ効果があるそうです。イヌにも同じことが言えます。しかし、硬すぎるものは反対に、歯を傷つけてしまうので、適度なものにしましょう。最近では、イヌやネコにも歯みがきが勧められています。
イヌの口の中
『舌の特徴』
イヌはよく舌を出してますよね。たくさん運動した後や、暑い時、舌を出してハッハッと呼吸を繰り返しています。それは、『パンディング』という行為。空気を体内に入れて出すことで、体温の調整を行っているんですよ。このとき、体内の水分も蒸発しているので、新鮮な水を用意しておいて、いつでも飲めるようにしてあげてくださいね。そして、その水を飲むときどのように飲んでいるか知っていますか。舌の表ですくって飲んでいるのでは?と思いがちですが、実は・・・
『舌の裏を丸めるようにして、水をかき揚げて飲んでいるのです』
みなさん知っていましたか。イヌの舌は表よりも裏の筋肉が発達していて、裏に曲げやすい筋肉構造になっています。少量の水の時は表側で舐めます。表と裏を使い分けているのです。
『イヌの美人コンテスト!!』
ドッグショーはイヌの美人コンテストともいえます。
人のミスコンテストとは違って、雄の参加もあり、雌雄別、イヌの種類別でそのスタイルをはじめ、健康、しつけ具合などを競い合うのですが、なんとさらに、もう1つ人間の美人コンテストと違ったところがあります。それは『歯の診査』があること。歯医者さんが鏡や探針などの道具を使って、口の診査、歯の検査を実施するのです。人と同様に、イヌにも歯並びや口元の悪いものが以外に多く見られます。イヌに何よりも多く現れる口の中の異常は、歯の数が足りないことです。これを先天性欠如歯といいます。ドッグショーでは、欠如歯のあるイヌは厳しく診査され、減点や失格にもなってしまうそうですよ。