カルシウム足りてますか?

皆さんは、「矯正治療でどうして歯が動くのだろう?」と思ったことはありませんか?そこで今回は歯の動くメカニズムと骨について知っていただこうと思います。

歯の動くメカニズム

歯の動くメカニズム

実は歯槽骨の中では私たちが知らない間に新しい骨と古い骨が置き換わっています(骨の代謝)。それは細胞の新陳代謝と同じ仕組みですが、歯を動かすのはこの仕組みを活用しているのです。

骨の代謝のメカニズム

骨の代謝のメカニズム

破骨細胞が骨を溶かし(骨の吸収)、これが進むと、今度は骨芽細胞が、吸収された部分にカルシウムを沈着させて新しい骨をつくります。(骨の形成)

歯とその周囲の歯槽骨との間には、繊維に富んだ歯根膜という組織があります。動かしたい歯に、矯正装置で→の方向に弱い力を加えて歯根膜を圧迫すると、そこで破骨細胞が活性化され骨を溶かし、反対側の歯根膜では骨芽細胞が活性化され、新しく骨を形成するので無理なく歯を動かすことが出来るのです。私達の体の骨は「骨芽細胞」と「破骨細胞」の2種類の細胞が日々働き、骨の吸収と形成を繰り返し、新陳代謝が行われています。骨の成分が壊れながらも、形成されれば、骨はもろくなりません。しかし、問題となるのは体内のカルシウム量が不足すると、骨の形成が出来なくなる事です。ですから、矯正治療で歯を動かしたり成長を促すには

骨を弱くしないための三大原則

三大原則

食事

体の中でカルシウムは大活躍しています。そのためカルシウムが不足してしまうと骨に蓄えてある骨を削って不足分を補充します。スカスカの骨にしないためにはどうしたらよいでしょう?カルシウムは尿や便、汗といしょに毎日200 ミリグラムは外に排出されます。ところが、食べ物から体内に吸収できるのは三分の一くらいなのです。このことから、1日に最低でも600 ミリグラム(子供の場合は900 ミリグラム)が必要です。飽食時代の日本では栄養はむしろ取り過ぎ!なのに唯一不足しているのがカルシウム。皆さん、若々しく丈夫な骨を作るためにも意識してカルシウムを多く含む食品を取りましょう。

危険度チェック

目に見えない骨はとかく忘れられがち。知らない間に悲鳴をあげているかも、大切な骨がむしばまれて骨折しやすくなっていたら大変!赤信号をキャッチして。

危険度チェック

ダイエット中の人や、一人暮らしの学生さんやOL さん、カルシウム足りてますか?
骨の作られるメカニズムを通じて、賢い食べ方や注意点を日常生活の中に取り入れてくれたら嬉しいです。丈夫な骨を手に入れて生き生き生活を送りましょう。