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ふくふく便り

お口の定期検診はなぜ必要?

TBI診断をしていると、かかりつけ医がなかったり定期検診を受けていない患者さんが多い事が気になったので、特集記事にしました。

衛生士:能條

8020運動というものがあるのをご存知ですか?これは平成元年より厚生省と日本歯科医師会が進めている「80歳までに20本の歯を残そう」というプロジェクトです。20本以上の歯があれば食生活にほぼ満足することができるので、「生涯自分の歯で食べる楽しみを味わえるように」との願いを込めてこのお口の健康を高めるプロジェクトが始まったそうです。

実際に8020達成者を調査したところ、運動能力や健康状態も良好で、認知症や介護の必要度も低いという結果が出ています。では実際に8020はどの程度達成できているのでしょうか

やはり40代以降は残存歯数が少なくなっていってしまう

 平成5年の調査時に比べ、5倍の51.2%の人が8020を達成できたそうです。8020プロジェクトの効果でかなり改善はされましたが、やはり40代以降から残存歯数が少なくなっていく傾向があります。

年をとったら歯が無くなる?しょうがないことなのでしょうか?いいえそんなことはありません。歯科医院での定期検診とプロフェッショナルケア(予防歯科管理)を受けていれば、歯の寿命を延ばすことが可能です。

予防の先進国スウェーデンでは80歳でも20本以上の歯があるのが普通です。なぜなら、予防歯科の意識が高く80%以上の人が定期検診を受けているからです。これは左図のように日本でも達成できないわけではありません。

現代日本の歯科検診の受診率は49%です。 10代は学校歯科検診がありますし、60代以降は歯科疾患が増加するので受診率が上がるのですが、20~50代は受診率が下がっています。でも、良いことがわかっているのに定期検診が定着していないのは何故なのでしょうか?

「予防の仕方なんてわかってる」「痛くもないのに歯科検診でお金をかけたくない」「忙しくて歯科医院に行く余裕がない」など、色々理由はあるかもしれません。確かにその時点ではお金や手間がかかってしまうように思えますが、長期的に考えると定期検診を受けた方が実は安がりで時間の節約にもなるんです。北海道歯科医師会が70歳以上の高齢者16.7万件の保険診療録を調べた結果、歯が20本以上ある人は、歯が0~4本の人に比べ月額医療費が14730円も安く済むという結果が出たそうです。

どんな定期健診を受けるのが良いの?

検診では定期的にお口の中の状態や生活習慣を確認することで、問題を早期発見し、重症化する前に治療することができます。また、お口の中は個々に違い経年的に変化するので、ライフステージによっても注意したいポイントは変わって来ます。セルフケア(家庭での歯みがき)だけでは気づけないことが多いので、プロフェッショナルケア(歯科医院での定期検診や、クリーニング、個人に合わせた予防方法の指導など)を受けましょう。

ライフステージの注意と口腔ケアの課題

妊娠期 胎児期

お母さんはホルモンの変化で、口の中が酸性に傾き、ムシ歯や歯周炎になりやすい時期。

歯周病は早産や低体重児の原因となったり、離乳期のスプーン共用などで、ムシ歯菌は母子感染します。健康な出産と子供の予防のためにも歯科健診を受けましょう。

乳幼児期 0~5歳

乳歯萌出~乳歯列が完成する時期乳歯はエナメル質が薄く柔らかいので、ムシ歯になると進行が早い!

ハミガキ習慣を身につけましょう 。親の仕上げ磨きを忘れずに。おやつの選び方に注意し、ダラダラ食べず、時間を決めて食べさせましょう。噛む機能を養うメニューを心がけましょう。定期検診でフッ素塗布を受けましょう

学童期 (小学校 6~11歳)

乳歯と永久歯が交換する時期生え始めの永久歯はムシ歯になりやすい。6歳臼歯に注意!

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ハミガキ習慣を確立してハミガキ技術をアップさせよう。親の仕上げ磨きも必要です。おやつのルールを決め、歯の管理習慣を身につけさせましょう。お口の機能や成長発育に問題は無いか?検診を受けましょう。

思春期 (12~19歳)

永久歯列が完成する時期 ホルモンバランスや生活の変化により歯肉炎が起きやすい!外出時の飲食や間食の増加など飲食の自己管理の比重が大きくなるためムシ歯リスクも高くなりがち。

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歯磨きの時に歯肉もチェックするようにしましょう。自分の歯と口にあった磨き方ができるようになりましょう。

成人期 (20~39歳)

仕事などの忙しさで歯や歯肉のケアを怠りがちな時期歯肉炎が進行し歯周炎に!治療した歯にムシ歯が再発!

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歯ブラシだけでは汚れをすべて取り除く事はできません。デンタルフロスや歯間ブラシなど補助用具も使いましょう。自分のお口の状態を知るために、定期検診を受けましょう。

壮年期(40~64歳) 歯の喪失開始時期 

歯の喪失で咀嚼機能の低下や唾液分泌の低下が始まる。 歯周炎により歯根が露出し、根面のムシ歯になりやすい!

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治療した歯が多くなり、歯肉退縮が進んだ口腔内はセルフケアだけでは磨ききれません。検診に加えクリーニングも受けましょう

高齢期(65歳以降)歯の喪失が進行した時期

歯の喪失により噛む力が低下し、栄養摂取や筋力も低下する。そのため、全身の老化もスピードアップ! 噛めない状態を続けていると脳細胞への刺激が少なくなり、認知症につながる! 味覚の低下も進み濃い味になりがち。ムシ歯の増加原因になり、健康への影響も!

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歯が抜けたあとはそのままにせず、入れ歯やブリッジ、インプラントなどで噛む機能を補いましょう。 入れ歯に細菌が付着すると歯茎の炎症の原因になります。入れ歯も洗浄剤などで毎日清掃しましょう。

最後に

歯があるのと無いとでは頭の重さや姿勢も変わります。骨密度も歯がないと低下するといわれています 。一度失ってしまった歯は、もとに戻す事ができません。一生美味しく食事ができる様に、歯の定期検診を受けましょう。


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