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ふくふく便り

予防医学とお口の健康について

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皆さんは、自分の健康のために何か取り組んでいることはありますか?
現在、日本人の死亡要因に挙げられる3 大疾患は『がん・心疾患・脳血管疾患』です。これらは生活習慣病であり、生活習慣病は正しい知識を持ち、日頃の生活習慣を改めれば、病気を防ぐことができるものでもあります。そのため、病気を未然に防ぐ色々な予防医学がすすめめられています。
今回の特集ですが、実はこれら3 大疾患は、お口の健康とも深いかかわりがある事を知ってもらいたくて書きました。日頃のちょっとしたケアや心がけが、健康を保つ事につながるので、お口の予防医学知識もぜひ覚えておいてくださいね。

一口30秒以上噛むといくつかの発ガン物質の毒性が減少!

ものを良く噛んで食べることは、味わいと言った味覚の他にも、私たちの健康に実に多くの恩恵を与えてくれています。たとえば、脳への血流の増加や、噛むという運動刺激によるボケ防止、よく噛む事で満腹感が得られ、食べ過ぎ防止のダイエット効果など、数え上げればきりがないほどです。そして、中でも特筆すべきは同志社大の西岡一教授の研究によって発見された“よく噛む事で、いくつかの発ガン物質の毒性が減少する”というもの。噛む事で分泌される唾液に含まれるペルオキシターゼという酵素が、発ガン物質の毒消しに深くかかわっている事が明らかになったのです。

実験は、人間の唾液を試験管にとり、発ガン物質を加え、噛んだ時と同じ状況を作り出して行われました。その結果、30 秒で完全に毒性が消えるか、減少するという事がわかりました。この実験内容を食事状況に当てはめると、ゆっくりと食事し、一口30 回以上よく噛み、唾液をたっぷり分泌して、食物とよく混ぜ合わせることで実験と同じ効果が期待できるはずです。

しかし、この唾液による“発ガン物質の毒消し方法”も、しっかりと噛む事の出来る健康で丈夫な歯があってこそです。発ガン物質を退治するためにも、日頃のデンタルケアを欠かさないでくだ さいね。

歯の健康とメタボリックシンドローム

最近よく聞く言葉に“メタボ”がありますね、メタボリックシンドロームの略語ですが、“ メタボ” は肥満が主な原因となって高血糖・高中性脂肪血症・高コレステロール血症・高血圧などの危険因子が重なった状態をいいます。これらの症状が重なると、脳血管疾患、呼吸器疾患、心臓循環器疾患、早産や低体重児疾患など、命にかかわる病気を発症しやすくなります。実に40 歳以上の男性では2 人に1 人女性では5 人に1 人が、メタボリックシンドロームが疑われ、またその予備軍と言われています。
お口の健康と“メタボ”は無関係に思われがちですが、実は深いかかわりがあるのです。それは、歯が悪いとメタボリックシンドロームを悪化させる可能性があるからです。
まず、メタボリックシンドロームの予防には肥満を防ぐこと。そのためには、規則正しい生活習慣・食生活・適度な運動が求められますが、そこでお口の健康が果たす役割には大きなものがあります。

なぜなら栄養のバランスも大切ですが、健康な自分の歯でしっかり噛む事、噛めることが身体にとって極めて大切だからです。その理由は、食べ物をよく噛む事で唾液分泌が促されます。実は唾液には消化酵素が含まれているので、ゆっくりよく噛む事で、食べ物の消化吸収が向上し、血糖値が上がりやすくなるので、早く満腹感が得られ、食事の量も抑えられ、胃への負担も減らせます。逆に咀嚼が不十分な早食いは、唾液も少なく消化器官への負担も増し、満腹感も得にくいので食べ過ぎにもつながります。

***歯周病は“メタボ”で起こる病気を悪化させます***

年齢にかかわらず程度の差はありますが、ほとんどの人がむし歯や歯周病といったお口の病気を罹っています。むし歯は痛みがあるので自分でも分かりやすいのですが、歯周病は自覚症状がないまま進行しやすく、気づいた時にはかなり重症になり、多数の歯を失うことが多い病気です。しかも、身体の免疫力が落ちる中高年以降で悪化しやすくなります。

歯周病はむし歯と同じくプラーク(歯垢)が原因ですが、歯肉に炎症を起し歯が抜け落ちるだけでなく、歯周病菌が産生する毒素が体内に入り、“メタボ”がもたらす糖尿病・脳血管疾患・呼吸器疾患・心臓循環器疾患・早産や低体重児など命にかかわる病気を悪化させることが分かっています。

こんなにも恐ろしい歯周病ですが、歯周病も生活習慣病です。主な原因であるプラーク(歯垢)を除去し、お口の環境を整えるためにも毎日のセルフケアと、歯科医院で行う定期的なプロケアでお口の健康管理をすることが大切です。

40才前後からはメタボ&歯周病の要注意年齢歯周病は、静かに・ゆっくり・痛み無く進行します。健康を守るために定期検診を受けましょう!

歯周病の直接原因は歯周病菌ですが、間接的な原因として、お口の中の環境(歯石、悪い歯並び、口呼吸や歯ぎしり)と生活習慣(喫煙、過度の飲酒、ストレス、過度の甘味摂取)があります。歯周病に負けないためにも定期的な歯科健診で早期発見、早期治療に努めましょう。患者さんだけでなく、ご家族のお口の健康でも気になることがありましたら、いつでも福増矯正歯科にご相談下さい。    歯科医師 福増栄里子


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